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2025年04月


見どころ&ポイント:
✔ 「リンツァートルテ」発祥の地として知られるスイーツの街
✔ ヨーロッパ最古のレシピを持つケーキと出会える
✔ 落ち着いたカフェ文化が街の暮らしに根付く
✔ 芸術とドナウ川の景色が調和する静かな都市

オーストリア中部の都市リンツ(Linz)は、工業都市としての顔を持ちながら、実はスイーツ好きにとってたまらない魅力を秘めた町です。
世界最古のレシピを持つケーキ「リンツァートルテ(Linzertorte)」は、この街の名を冠した名物菓子。サクッとした生地にラズベリージャムを重ね、スパイスの効いた香り高い味わいは、どこか懐かしくも奥深いおいしさです。

リンツにはこのケーキを提供する老舗カフェが点在し、地元の人々が静かに過ごすカフェタイムに触れることができます。コーヒーとケーキ、そして読書や会話を楽しむ、ゆったりとした時間の流れが心をほどいてくれます。

また、ドナウ川沿いの景観や、現代アートが息づくミュージアムも魅力。味わいと芸術、静けさが心地よく交差するリンツでは、甘く優しい旅の記憶がきっと残ることでしょう。


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見どころ&ポイント:
✔ 世界的に有名なポートワインの生産地
✔ 名物は干し鱈「バカリャウ」を使った素朴な家庭料理
✔ フランセジーニャ(とろけるサンドイッチ)はボリュームたっぷりのご当地グルメ
✔ ドウロ川沿いのワイナリーや歴史ある街並みも魅力

ポルトガル北部の港町**ポルト(Porto)**は、ドウロ川のほとりに赤い屋根が連なる、静かで奥深い美食の街。かつて海を越えて葡萄酒を運んだこの地では、今も歴史と味がしっかりと根を張っています。

この街を代表するのが、熟成された甘口のポートワイン。川沿いのワイナリーでは試飲が楽しめ、チーズやチョコレートとの相性も抜群。ゆっくりと流れる時間の中で、豊かな余韻が広がります。

もうひとつの名物が、ポルトガルの定番**干し鱈「バカリャウ」**を使った家庭料理。オーブン焼きやコロッケ風など、調理法は地域や家庭ごとに異なり、どれも素朴ながら深い味わいがあります。

そして忘れてはならないのが、「フランセジーニャ」。肉やハム、ソーセージをパンで挟み、チーズをたっぷりかけてビールベースのグレイビーソースで仕上げる豪快な一皿は、地元の人にとっても特別なごちそう。

坂道と石畳に包まれたこの街では、景色と味覚がどこまでも響き合います。
ポルトは、深く、濃く、そしてあたたかい。旅の終わりに、もう一杯ワインを飲みたくなるような町です。

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見どころ&ポイント:
✔ 「ラグー(ボロネーゼ)」発祥の地として知られるイタリアの“食都”
✔ 詰め物パスタの代表格・トルテッリーニや名物ハム・モルタデッラも味わえる
✔ アーケードが続く中世の街並みに、美味と職人の伝統が息づく
✔ 市場やデリカテッセンで食文化の奥深さを体感

エミリア=ロマーニャ州の州都**ボローニャ(Bologna)**は、イタリアの中でもひときわ“美味しい”と評される都市。歴史ある中世の街並みの中に、長年受け継がれてきた食の技と心が息づいています。

街の象徴とも言えるのが、じっくり煮込んだラグー・アッラ・ボロニェーゼ。日本では「ボロネーゼ」の名で知られるこのミートソースは、実は平たいパスタ「タリアテッレ」と合わせるのが本場の流儀。口いっぱいに広がる深い旨みに、誰もが思わず笑顔になるはずです。

また、詰め物入りのパスタ・トルテッリーニは、繊細な職人技が光る逸品。黄金色のブロード(スープ)で供されると、その一皿はまるで芸術のよう。さらに、上品な香りと優しい塩気が特徴の**モルタデッラ(ボローニャソーセージ)**も地元の誇りです。

活気ある市場や、量り売りのデリカテッセンで食をめぐる旅は、ボローニャのもう一つの楽しみ。アーケードに包まれた街角で、今日もまた職人たちが、静かに、けれど情熱的に“本物の味”を生み出しています。

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見どころ&ポイント:
✔ オーストリア屈指の白ワインの名産地
✔ ドナウ川沿いに広がる、自然と歴史が調和する渓谷地帯
✔ アプリコットを使った郷土料理やスイーツも人気
✔ 美しい修道院や古城を巡りながら、ワイナリーを訪ねる旅が楽しめる

オーストリア東部、ドナウ川沿いに広がるヴァッハウ渓谷(Wachau Valley)は、ヨーロッパ有数の白ワインの産地として知られる美しい谷間の地。川とともに生きる人々の営みが、景色にも料理にも静かに息づいています。

この地を代表するのが、冷涼な気候が育むリースリングやグリューナー・ヴェルトリーナーといった芳醇な白ワイン。穏やかな斜面に連なるブドウ畑の景色を眺めながら、家族経営の小さなワイナリーでのテイスティングは、ここでしか味わえない贅沢です。

もうひとつの名物が、地元で“マリレ”と呼ばれるアプリコット。フルーツとしてだけでなく、ジャム、ソース、ケーキ、蒸留酒にまで姿を変え、料理やスイーツに豊かな香りを添えます。

ヴァッハウでは、美しい修道院や古城を巡る歴史の旅とともに、自然の恵みが詰まった素朴な食を味わう、心静まる時間が流れています。グルメと風景が優しく交差する、感性に響く旅先です。

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見どころ&ポイント:
✔ プーリア州の港町で、庶民の暮らしが息づく南イタリアの表情
✔ 名物は手打ちの耳型パスタ「オレキエッテ」
✔ カブの葉と合わせた郷土料理「オレキエッテ・コン・クーレ・ディ・ラペ」が定番
✔ 旧市街では今も路地裏でパスタを打つ“マンマ”たちの姿も

アドリア海に面した港町バーリ(Bari)は、華やかさよりも素朴さと力強さに満ちた街。古い石畳の路地には、今も家庭の味を受け継ぐ“マンマ”たちが腰かけ、無心でパスタを打つ風景が広がります。

この町を代表するのが、手打ちの耳型パスタ・オレキエッテ。もちもちとした食感の小さな“耳”に、風味豊かなソースがよく絡みます。なかでも郷土料理として親しまれているのが、**カブの葉(クーレ・ディ・ラペ)**と合わせた「オレキエッテ・コン・クーレ・ディ・ラペ」。ほろ苦い青菜にオリーブオイルと唐辛子の辛みが効いた味わいは、まさに南イタリアの太陽と土を感じさせるひと皿です。

市場では採れたての海の幸や乾燥パスタ、オリーブ製品が並び、旅人を日常の延長へと招き入れてくれます。
旅先で“誰かの家の味”に出会いたいなら、バーリはまさにうってつけの場所。静かに心と舌を満たす、南イタリアの原風景がここにあります。

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